10 January

熊の残り作業



熊の残りの部分(両足、誤って切り落とした左耳)が完全に乾いてきた。足は内部にまだ肉が残っているが、それも革質になっていた。そう神経質に削ぎ落とさなくても良さそうだ。ただ全体的にまだ脂でネトネトしている。今度は専用の溶液ではなく、ジョイを使ってみた。決して完全ではないのだが、手にネトネトつくことは無くなった。

足の裏だが、左足は奇麗なのでケースを作って固定して、工房の机に飾ろうと思っている。右足はかかとの肉球が切れているので、爪を取り出してペンダントトップにして、僕自身のお守りとして持っていようかと思う。



耳は本体に縫い付けようと思っているのだが、どこがどうなっているのかがサッパリ分からない。間違って縫い付けたく無いので、慎重に考えてからやろうと思う。

以上の作業が終わったら、今回の熊鞣し、完了です。




20:35:22 | hilo | 3 comments |

05 January

今度は鹿だ。脳漿鞣しだ。



昨日濡らしたところが大分乾いたので、仕上げにまたバーベルラックで擦り上げた。そのあと、硬くて平面を出すのに障害になる端の部分のトリミングをした。上唇がかなり硬くて平面を出すのに障害なのでアメリカの鞣し仕上げ風に削ってしまったが、ちょっと後悔。トリミングした革は何か商品の一部にでも使えればと思う。

ファブリーズは偉大だった。熊の臭いがほぼ消えた。かわりにファブリーズの匂いの熊になった。

これでほぼ完成。あとは切り落としてしまった左耳を縫い付けて、トリミング等の細部調整とスモークをかけるかどうかというところ。完成写真はそれが完了してから。
折り畳んでいると畳皺がいきそうなので、しばらく平面を出す為に工房の床に敷くことにした。



あ、コロちゃん、食べないで下さいね。え?乗るだけ?そうですか。どうぞどうぞ。・・・大喜びじゃないですか。そんなに身体を擦り付けて。いや、なにもそんなゴロンゴロンしなくても・・・あ、耳を噛まないで下さいね。え?寝る?そんなに気に入りましたか・・・ではどうぞどうぞ。・・・それにしてもコロさん、あなたの耳と耳の後ろに見えてる僕のバンツですがね、返して頂けませんか。良い具合にくたびれて、穴が一、二個開いている、一番柔らかくてはきやすい状態なんですが・・・ああ、駄目ですか。もはやあなたの玩具ですか。そうですか。でもそれ洗ってませんよ。

タツさんから連絡があって、タツさんの先輩が鹿を仕留めたそうで、皮要りますか?とのこと。もちろん要ります。有難うございます。ということで、1月末は鹿ですね。今度は脳漿鞣しに挑戦します!見学希望の方はお早めに!




16:29:07 | hilo | 4 comments |

04 January

FaBreeze!



実家で床に敷いてみたり、揉んだり畳んだりしているうちに完全に乾いた。トリミング予定の、革の一番外側がかなり硬いので、それに引きつられて若干平面になりにくかった場所もあるが、トリミング次第でなんとかなるだろう。それよりも今度は毛の脂が予想以上で、なぜた後はベタベタとまではいかないのだが、手がシットリする。それはそれで良いのだが、もう少し落としたいものだ。おまけに、熊特有の脂の臭いがそのせいか少しよみがえってきた。
臭い自体はスモークで落とせると思うのだが、臭い物にフタをするみたいで少々納得がいかない。通常ケミカルで鞣した場合は、虫や雑菌除けに BORAX (ホウ砂)を塗りこむのだが、幼い飼い犬が噛んだら良く無いと思うので、その処置は考えなかった。
要は毛の脂を落とせば一石二鳥、、、というか臭いの元は脂なわけで。

アメリカの友人にアドバイスを求めてみた。
「洗うのが一番だな。その時に毛の面だけ洗う事。裏面を濡らさない事。脂落し洗剤を良く泡立てて、さっと洗ってよく流して、タオルで徹底的に吹く事。これを短時間で終わらせたら、脱毛は起きないよ」
「そうなんですね。それでスモークなんだけど、裏面だけでいいんだろうか。毛の面も少しやった方が良いのだろうか?」
「スモークは裏面だけ。毛の面にはやらないように。ちなみに脂落しで洗うのなら、スモーク後だと完璧。でもケミカルで鞣したのならスモークは必要ないです。脳漿鞣しなら必要だけど。どうしてスモークにこだわるのか聞いて良いですか?」
「やってみたいのがあるんだけど、やはり臭いですね。どんな臭い革でもスモークすれば何とかなると聞いたんで」
「必要無いと思うけどな。もしどうしても臭いを抜きたいのなら、日本で売っているかどうか分からないけど、アメリカには FaBreeze っていう除菌脱臭剤があってね。あれは多分効くと思う。似た様な商品、日本で売っていたらいいけど」
「FaBreeze?あれはね、日本のP&Gが開発したんじゃなかったかな?だから普通に手に入るどころか、今も机の上にペット用ファブリーズ、ありますよ。じゃあね、早速やってみます。ともかく洗ってファブリーズ使ってみます」

何が役に立つか分かりませんね。

ともかく晴れていたので早速洗ってみた。結果的に触った時のしっとり感はまだ残っているのだけど、臭いは大分消えた。が、生臭さはまだ残っているので、ともかくファブリーズしてみた。さすがファブリーズ。一瞬でファンシーな臭いの熊になってしまった(笑)
やはり煙の臭いが少し欲しい。スモークするかどうか、悩むところだ。

水を使わない脱脂方法、どなたかご存知ないですか?

臭いぬきと平行して、残りのパーツの処置作業も、セーフティアシッドから取り出して脱脂し、中和、鞣し液への浸透と進んだ。




17:38:36 | hilo | No comments |

01 January

Sanding



朝起きたら革が軽くパリパリしていた。晴れていたので外に持ち出して軽石で擦って、表面を整えながら柔らかくなるようにした。それでもやはりかなりゴワゴワで硬さは馬のヌメみたいだけど、まあ仕方ないだろう。まだ全体が乾いているわけでは無く、真ん中辺りは軽く湿っている。今から実家へ行くので、実家でのんびりテレビでも見ながら揉みほぐしていこうと思う。



ツキノワグマ対コロ。熊だからというより、端っこでビラビラしている革(トリミング予定)に興味があるみたいだ。。。が、油断していると背中辺りの毛に思いっきり噛み付いた(笑)






13:42:52 | hilo | No comments |

31 December

SOFTENING



革はなにもせずに乾かすとパリパリに硬くなってしまう。そこであらかた乾いた局面から、乾くまで揉んだりし続けて柔らかくする。本日はその作業である。
剥製屋のマニュアルなんかを読んでいると大体95%乾いた所あたりで始めると良いとある。が、その「乾く寸前」の状態というのもよく分からず、またどれ位の速度でそこに到達するかも分からない。通常1〜2日で乾くとの事だが、革自体がオイリーなのと、冬ということもあって完全に乾くには2〜3日と見込みをつけ、週間予報が晴れの今日に狙いを定めてオイル水を塗り込んで水分を浸透させ、濡れタオルをかけたり、ブルーシートで覆ったり、風にあてたりして調整していた。
この作業はソフトニングというのだが、コツはともかく完全に乾くまで続ける事なのだそうだ。それはそうだろう。普段僕も細工の上で必ず革を一度濡らしてから使うのでよく分かる。スモークしていない革は、最後の最後まで揉み続けても、元通りの柔らかさにはならない。
ちなみにスモークした革は、例え濡らしても、乾いた後でも揉めば元に戻る。つまり革を水で台無しにしないためにスモークするのだ。

ソフトニングには色々なやり方があるが、今回僕がやったのは、 STAKING という方法。そして通常は丸太を使ったりワイヤーロープを使ったりするのだが、筋トレのバーベルラックを分解してそれに肉面を擦り付けて柔らかくする方法、そして手揉み。

STAKING はラックに張り付けた状態で行う。革の厚さに応じて乾く速度も異なるので、乾きかけたところから行う。STAKEと呼ばれる木の棒の様なツールを自作し、それで最初は革をギューっと突いていき、徐々に伸ばしていく。そして革繊維が伸びて来たら、押しながらこすっていく。体重をかけて思いっきり押さないと、なかなか想う様には伸びてくれない。



通常は樫等で出来た、斧等の柄の先端を削って軽くナイフの様に尖らせて STAKE にしたり、野球のバットを使ったりするのだが、ホームセンターで売っていた、地面にこびりついたガム等を剥がす為のスクレイパーがちょうど良かったので、それを買ってブレードの両端を削って丸くして STAKE にした。最初はブレード側でなく、尻の部分で突いていき、馴染んだところでブレードに切り替えた。これで2時間程徹底的に伸ばした。
STAKE は伸ばす場所がピンポイントに近いので、穴があると広げてしまう危険性が高い。僕も薄くなっていたところを3カ所裂いてしまった。補修しても薄すぎて、革がどんどん悲鳴を上げていく。
そこでまだ乾いていなかったが、バーベルラックを使った SOFTENING に切り替えた。
通常この作業は、ワイヤーロープ等を使い、バックスキン等を伸ばすのに使うのだが、Wes Housler がSTAKING とこの方法を併用していたので、僕も応用してみた。また、Jim Riggsもスモーキングの後でこの方法を軽く使うそうだ。



この方法は何せかなりキツイ。思いっきりゴシゴシとしごいていくのだが、30分と連続出来ずに、広背筋が悲鳴を上げる。で、だましだましにやったのだが、完全に乾く前にギブアップ。1時間半程しか持たなかった。
思った以上に乾いていなかった様なので、バーベルラックと物干竿を工房に持って入り、そこに革をかけ、バーベルラックに置いた物干し竿を回転させながら手で揉んでいくという方法を自分で編み出し、ヒーターで強制乾燥させながら、現在も作業は継続中である。

さて、本日は12月31日。熊の革を揉みながら年を越しそうだ。




19:22:51 | hilo | 2 comments |