Complete text -- "革難民"

15 June

革難民






メディスン・ネックレスポーチがよく売れている。
お陰で材料の革が残り少なくなって来た。

OGLALAで使っている革は6割が日本で化学的に鞣した鹿革。残り4割がアメリカから輸入した革だ。メディスン・ネックレスポーチに使用している革は、アメリカの革で、しかもショショーニ族の人が昔ながらのインディアンの手法で鞣した非常に本格的な革だ。手間がかかるので今ではその鞣し方をする人は非常に少なく、よって貴重品だ。
非常に高価なので、本来なら、このような比較的OGLALA商品としては安い商品には使えない革なのだが、独特の味が、この商品にはこの革以外に考えられなくて、サービスのつもりで使用している。

早速次の革を注文したのだが・・・・

「申し訳ないけど、海外には売らない事にしたのよ」
「え?なんで(青くなる)」
「以前にちょっとトラブルがあってね。。。ワシントン条約、知ってるでしょ?」
「・・・そういう関係?」
「そうそう。変に勘ぐらないでね。日本はおろかカナダにも卸さない方針だから」

あー!やられた!正直、こういう革屋は個人でしていたり、非常に小さな田舎の年寄り夫婦の店だったりするので、毎回「次も入るかな?」ってドキドキだったのですが、そうか、ついにこの日が来たか。

てことで、アメリカの友人の手を煩わせて、中継してもらうことにした。つまりイリノイの友人に買ってもらって、それを日本に友人から発送するという事。UPSにも代理引き取りの制度があるのだけど、革屋があまりに田舎過ぎて上手くいくかどうか微妙なところ。
幸い友人に快く引き受けてもらえて、ホっと一息・・・・とはいかないんです。今までも革では散々苦労しているので、どれだけ万全を期していても、到着するまでは分からない。
実は数日前、テキサスの後援企業から革が届いたのですが、届いてから大分後になって関税の請求が来て驚きました。到着しても安心出来ません。

さて、そのことで友人から値段等の照会が来たのですが、今度はめちゃくちゃ値上げしているではないか!う〜、マジっすか!?
ここを紹介してくれたのは僕のラコタのファミリーのゴッドママなのですが、彼女もそういえば前に、「あそこは全体的に驚く位値上げしたわよ。人の足下見てるわよ」と言っていましたが。
そうか〜、そうなのか〜。参ったなあ。。。

と、そこに、捨てる神あれば拾う神あり。

アメリカ中探しまわって(主に電話帳ですが)、ついに数件、同じ鞣しをしている人を発見。いずれも「ああ、いいですよ」との返事。そのうちの一人が条件に合いそうだったので、早速発注。

「今から鞣してスモーク(薫製)かけるから、そうだなあ、2週間程待ってね」

す、すげえな。本格的。

「厚さはどれぐらいがいいの?」

とりあえず原皮に近いのと、ミディアムにすいたものを。

「染める?あとスモークでどれぐらい色つける?」

すごいな。。。オーダーメイドだよ。ビックリ。
でもさあ、本当に日本に着くかな?

「大丈夫。頑張るよ」

う〜ん。この一言!これが今までの人には無かったんですよね。。。
ちょっと面白そうだね。僕、日本で代理店やろうか?(笑

「オー!その話、オモシロソウです!考えといてクダサ〜イ」


・・・多分大丈夫。きっと大丈夫。いや、絶対大丈夫だと思いたい。。。
これが駄目なら、コストを覚悟の上、イリノイの友人の手をまた煩わせてしまう事になるなあ。。。。

てな感じで、ここ1月は革の悩みで大変でした。理想は毎年一ヶ月位かけてアメリカ中を回って、一年分の材料をかき集めて来る事なのですがね。その間の納品を考えると無理な話で。。。
そうそう。別に日本のクロム鞣しが悪いわけでは無いんです。逆にすごく使いやすくていいんです。ただ、僕の自己満足のみ。本当にそれだけの問題です。




23:39:59 | hilo | |
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